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EUの海洋監視網、国別指揮システムとNATOとのリアルタイム情報交換を実証

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    EUの海洋監視網MARSURは、国別指揮システムおよびNATOとのリアルタイム情報交換を演習で実証した。

  2. 実現の仕組み

    演習用のデータ交換標準を通じ、参加国や無人システムなどに由来する情報を取り込んだ。

  3. 得られた結果

    取り込んだ情報は、MARSURのネットワーク内へ配信された。

  4. 従来との違い

    複数領域にまたがる統合は、書面上の構想から、この水準では初めて実環境での実証へ進んだ。

大西洋上のMARSUR情報共有網を表す抽象図。複数の情報源が共有ネットワークにつながり、各国などへ情報を配信する。
AI生成画像

EUの海洋監視網MARSURが、国別指揮システムおよびNATOとのリアルタイム情報交換を演習で実証した。参加国などから取り込んだ情報をネットワーク内へ配信し、異なる系統をまたぐ情報の流れを実際に動かした。

国別指揮システムとNATOを結んだ演習

欧州防衛機関(EDA)によると、EUの海洋監視網MARSURは2026年9月、ポルトガル沖の演習で国別指揮システムおよびNATOとのリアルタイム情報交換を実証した。異なる系統から得た情報を監視網に取り込み、内部へ配信する流れが試された。

EDAの海洋分野責任者は、この水準の複数領域にまたがる統合を実環境で実証したのは初めてだと述べた。この評価は、演習で確認した統合の範囲に関するものだ。

共通の交換標準で情報を取り込む

MARSURは演習用に実装したデータ交換標準を使い、参加国と参加システムが提供した情報を取り込んだ。情報には、無人システムを発信源とするものに加え、国別システムとNATOに由来するものが含まれた。

取り込まれた情報は、MARSURのネットワーク内に配信された。今回の試験では、複数の情報源から監視網への入力と、その内部での配信が一続きの処理として動いた。

各国の海上状況を共有する監視網

MARSURは、欧州各国が海上活動の状況をリアルタイムで共有するための連合型ネットワークである。各国の系統から得た情報を共有する構成が、今回のデータ交換試験の基盤になった。

EDAは、EU各国の海軍、レーダー、衛星、公開情報からのデータをこの監視網が統合すると説明している。演習では、その監視網に無人システムや国別システム、NATO由来の情報を取り込む経路が試された。

参加国が運用手順と海上監視シナリオを試す

演習に参加したEU加盟23カ国のうち、多くの国はMARSURの標準運用手順も試した。情報交換に加え、参加国が監視網を使う際の手順が演習の対象となった。

各国は自国の優先事項に沿ったシナリオも実施した。対象には、海底インフラの保護や、制裁回避に使われる船舶の監視が含まれる。

18ノードの近代化を含む機密化計画

MARSURは現時点で、機密指定のない保護された水準で運用されている。EU Secret級へ引き上げるための資金要請は提出済みだが、今回の演習で機密網の運用が始まったわけではない。

機密化計画には、18のネットワークノードの近代化と、欧州対外活動庁の安全な運用ネットワークとの接続が含まれる。欧州理事会の承認を条件に、作業は2027年に始まり、EU Secret級ネットワークは2028年に運用される計画だ。