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二酸化炭素と酸素を使う300kV送変電機器の採用が決定

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    東芝は、自然由来ガスを用いる300kV用ガス遮断器とガス絶縁開閉装置の基本性能を確認済みとしている。

  2. 実現の仕組み

    採用機器は二酸化炭素と酸素の混合ガスを使い、導体と金属タンクを電気的に絶縁する。

  3. 得られた結果

    採用が決まったガス遮断器は2029年度、ガス絶縁母線は2030年度を目途に納入される予定だ。

  4. 従来との違い

    自然由来ガスを使う機器は、72/84kV用開閉装置の製品化・受注に加え、300kV用遮断器と母線でも採用が決まった。

二酸化炭素と酸素の混合ガスだけを使い、六フッ化硫黄(SF₆)を使用しない300kV用ガス遮断器と三相ガス絶縁母線の採用が決まった。東京電力パワーグリッドが導入する東芝製の機器で、納入は2029年度以降を予定する。

異常電流を遮断する機器と電力をつなぐ母線

今回の対象は、送電線の異常時に電流を遮断するガス遮断器(GCB)と、変電所内で電力を送る三相ガス絶縁母線(GIB)だ。遮断器は電流を止めることで、異常が他の電力機器へ及ぼす影響を防ぐ。

母線は開閉装置と送電線や変圧器との接続部分をつなぐ。その導体は絶縁性能の高いガスで封入され、感電や故障のリスクを防ぐ構成になっている。

導体を絶縁するガスからSF₆を除く

遮断器や母線の内部では、封入したガスが高電圧の導体と周囲の金属タンクを電気的に絶縁する。採用が決まった機器は、このガスに二酸化炭素と酸素の混合ガスを使い、SF₆を使用しない。

東芝によると、従来の送変電機器に広く使われてきたSF₆の地球温暖化係数は、二酸化炭素の約25,000倍に達する。大気中へ漏えいした際の環境影響が大きいことが、使用量削減の背景にある。

300kVで基本性能を確認

東芝は、自然由来ガスを適用した300kV用ガス絶縁開閉装置(GIS)とガス遮断器の基本性能を確認済みとしている。採用が決まった機器については、従来のSF₆を適用した機器と同等の性能を確保するという。

自然由来ガスを使う製品には、すでに製品化・受注を実現した72/84kV用ガス絶縁開閉装置がある。ガス絶縁母線でも、420/550kV用の製品化を実現している。

300kV機器の採用から製造・納入へ

東京電力パワーグリッドは、自然由来ガスを適用した東芝製300kV用ガス遮断器と三相ガス絶縁母線の採用を決定した。東芝は、確認済みの技術を用いて、この2種類の機器の製品化・製造を行う。

納入時期は、ガス遮断器が2029年度、ガス絶縁母線が2030年度を目途としている。採用決定を経て、機器ごとに異なる年度での納入を予定する。