Defense

Rafaleで対ドローン統合試験が完了、探知から68mm誘導ロケット射撃まで接続

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    Rafale向け対ドローン構成は、機上レーダーによる探知から追跡、レーザー照準、68mmロケットの誘導射撃までを接続した。

  2. 実現の仕組み

    レーダーで捉えたドローンをTaliosが追跡してレーザー照準し、発射したロケットを航空目標まで誘導する。

  3. 得られた結果

    ドローン脅威を代表する航空目標への試射と実験射撃を経て、統合試験キャンペーンが完了した。

  4. 従来との違い

    Tigre攻撃ヘリコプターで適格性確認済みだった68mmレーザー誘導ロケットを、Rafaleのセンサーと射撃指揮へ接続する構成に移した。

Rafaleのレーダー探知からレーザー照準、誘導ロケットまでを示す対ドローン統合試験の技術イラスト
AI生成画像

Rafaleの機上レーダーとレーザー照準ポッドを68mm誘導ロケットへ接続し、ドローンの探知から無力化までを扱う統合試験が完了した。既存弾薬の転用と戦闘機側のセンサー改修を組み合わせた構成である。

機上レーダーの探知を誘導射撃へ接続

フランス装備総局(Direction générale de l’armement、DGA)が主導したRafale戦闘機向け対ドローン能力Ladacは、機上レーダーによるドローン探知を起点とする。レーザー照準ポッドTaliosが対象を追跡してレーザーを照射し、発射された68mmロケットを航空目標へ導く。試験範囲には、発射機の搭載、ロケットの発射と誘導、標的の無力化までが含まれた。

DGAは2026年2月以降、この一連の処理を成立させるため、Rafaleのセンサーをロケットの射撃指揮へ適応させた。探知、追跡、照準、発射、誘導を個別に扱いながら、各機能を一つの対ドローン構成へ接続した。

適格性確認済みのヘリコプター用ロケットを転用

統合に使った68mmレーザー誘導ロケットは、Tigre攻撃ヘリコプター向けに開発・統合され、すでに適格性確認を受けていた。DGAは2025年末に複数の案を検討し、この既存ロケットをRafaleへ転用する方式を選んだ。

DGAは2025年12月31日、Dassault AviationとThalesにLadacの開発を発注した。契約上の構成では、68mmレーザー誘導ロケットとTaliosを組み合わせ、Rafale側のセンサーからロケットの射撃までをつなぐ。

追跡性能と機体への搭載条件を個別に検証

Taliosの飛行評価では、ドローン脅威を代表する機体を用いて空対空追跡モードを調べた。空対空構成でのレーザー照準性能とレーザー誘導ロケットの性能についても、DGAの専門部門がフランス空軍・宇宙軍の軍事航空専門センター(Centre d’expertise aérienne militaire、CEAM)の支援を受けて検討した。

発射機側では、電磁環境での適格性試験を実施した後、Rafaleが発射機を搭載できる飛行領域を段階的に確認した。2026年2月、4月、6月には搭載条件の確認と分離試験が行われ、機体とロケットの物理的な統合が検証された。

航空目標への試射を経て統合試験を完了

DGAは2026年7月初め、Biscarrosseのミサイル試験施設で、ドローン脅威を代表する航空目標へレーザー誘導ロケットを試射した。CEAMによる実験射撃がこれに続き、DGAは7月7日にRafaleへの統合試験キャンペーンを成功裏に完了したとしている。

統合試験の完了と、初期運用能力への移行、兵器システム全体の完全な適格性確認は別の段階に位置付けられている。発表時点の計画では、初期運用能力に向けた最初の装備一式を2026年7月末にフランス空軍・宇宙軍へ提供し、発射機、レーザー誘導ロケット、Ladacモード搭載Taliosの納入を同月に開始した後、完全な適格性確認へ進むとしていた。