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ごみをエタノール原料ガスに変える技術、実用化可能な水準と評価

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    三菱重工業は、一般廃棄物からエタノール製造に適した、ダストとタールの少ない合成ガスを安定供給できるとしている。

  2. 実現の仕組み

    ガス化炉、溶融炉、改質炉をつなぎ、最後に高温でタールなどを低分子化する。

  3. 得られた結果

    日本環境衛生センターの技術検証で、システムは技術的に実用化可能な水準と評価された。

  4. 従来との違い

    2025年に申請した廃棄物処理システムは、計4回の技術審査を経て検証書の受領に至った。

一般廃棄物をガス化し、エタノール製造の原料となる合成ガスへ改質するシステムが、日本環境衛生センターの技術検証で実用化可能な技術水準と評価された。砂を流動化するガス化炉から溶融炉、改質炉へ処理をつなぎ、タールなどを低分子化する。

破砕・乾燥したごみを流動する砂でガス化

三菱重工環境・化学エンジニアリングの流動床式ガス化改質システムは、一般廃棄物を破砕・乾燥してからガス化する。中核となる処理設備は、流動床ガス化炉、縦型旋回溶融炉、改質炉の3つで構成される。

最初のガス化炉では、水蒸気と酸素を使って比較的低温に保った砂を流動化し、安定したガス化を行う。不燃物は砂とともに炉底から取り出され、生成した熱分解ガスと炭化した未燃物は溶融炉へ進む。

溶融炉で未燃物をガス化し、灰をスラグに

縦型旋回溶融炉は、前段で生成した熱分解ガスと炭化した未燃物を部分燃焼・ガス化する。この段階で灰は溶融スラグへ変換される。

溶融炉で生じたガスは、次の改質炉へ送られる。改質炉はそのガスを比較的高温に保ち、タールなどを低分子化する。

改質後の合成ガスをエタノール原料に

高温で改質された合成ガスは、一酸化炭素と水素を含み、エタノール製造の原料となる。このシステムが担うのは、ごみから原料ガスへの変換である。

三菱重工業は、エタノール製造に適した、ダストとタールの少ない合成ガスを安定供給できることを特徴としている。その供給に向けた処理経路を、ガス化、溶融、改質の各炉が構成する。

4回の審査を経て実用化可能な技術水準に

この廃棄物処理システムは2025年に日本環境衛生センターの検証事業へ申請され、技術検証委員会による計4回の審査を受けた。三菱重工業によると、検証結果は技術的に実用化可能な水準を示しており、三菱重工環境・化学エンジニアリングは技術検証書を受領した。

システムの基盤となる流動床式ガス化溶融炉は、国内4施設で稼働している。この基盤技術には20年の安定運転実績がある。