重要インフラ向けの対ドローン防護を、検知から対処、運用管理まで一体で設計する開発が始まった。防衛向けの迎撃・自律飛行技術を民間の運航管理技術と組み合わせ、施設ごとの安全要件に対応する計画だ。
複数センサーの情報を対処判断へつなぐ
ドローン開発・運航管理事業者のTerra Droneは、民間重要インフラ向けのC-UAS(対ドローン)システムの開発開始を発表した。開発対象は、悪意あるドローンの侵入・攻撃への防護であり、検知・判断・対処・運用管理を一体で設計する。
検知・識別・追跡では、レーダーを含む複数のセンサーとの連携を予定している。その情報を統合するC2(指揮統制)機能を開発し、脅威の判定と対処の判断を支援する計画だ。
電子妨害と迎撃ドローンを組み合わせる
対処手段には、電子妨害などのソフトキルと、迎撃ドローンなどのハードキルを組み合わせる。Terra Droneは、これらを多層防御として開発する方針を示している。
迎撃ドローンには、高速飛行、自律航行、AI追尾などを活用する計画だ。センサー情報を受ける判断機能と、実際の対処を担う機体の双方が開発要素に含まれる。
施設ごとの安全条件を防護設計へ組み込む
民間施設向けのシステム設計は、施設ごとの地形、安全要件、運用条件に合わせる方針だ。防護の設計には、迎撃性能に加えて安全性と誤作動防止を組み込む。
運用面では、負荷の低減、既存警備体制との連携、保守性を重視する。Terra Droneは、これらを民間重要インフラ向け開発の方針として掲げている。
迎撃技術に民間の運航管理を接続する
開発の基礎には、防衛領域で開発する迎撃・自律飛行技術を使う。これに民間ドローン領域の運航管理、安全管理、点検の知見を組み合わせる計画だ。
空域管理には、UTM(無人航空機運航管理)の知見を活用する。Terra Droneは、重要インフラ事業者、センサー・レーダー企業、警備・セキュリティ企業、政府・規制当局などとの連携を進め、用途別の実証とシステム統合を推進する予定だ。