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防護柵への依存を減らす人型ロボット、複層の人検知と独立安全制御を搭載

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    Digit 5は、防護柵への依存を減らし、人の近くで作業することを前提とした安全構成を備える。

  2. 実現の仕組み

    複数種類のセンサーとAIが人を監視し、独立安全コントローラーが回避・停止・着座を作動させる。

  3. 得られた結果

    新しい脚部は、従来比40%増となる最大50ポンド(22.7kg)の反復持ち上げに対応する。

  4. 従来との違い

    稼働90分・充電9分の電池により、稼働対充電比はDigit 4の2対1から10対1へ上がった。

人の近くで作業する人型ロボットを複層の検知領域と独立安全制御ユニットが囲む編集イラスト
AI生成画像

人との近接作業を前提にした人型ロボットDigit 5は、人検知、独立安全制御、動作意図を伝える合図を一つの安全構成に組み込んだ。防護柵への依存を減らす設計に加え、可搬重量と充電性能も引き上げた。

複数種類のセンサーが周囲の人を継続監視

Agility Roboticsによると、汎用人型ロボットのDigit 5は、従来型のロボット自動化で使われる防護柵への依存を減らし、人の近くで作業することを前提に設計されているという。近接作業を支える安全構成には、人の存在を捉える検知層と、検知結果に応じて機体を動かす制御層が含まれる。

人検知機能は、独自のAIアルゴリズムと複数種類のセンサーを組み合わせ、周囲の人を継続的に監視する。人を検知すると、ロボットは状況に応じて自律的に回避するか、停止または着座する。

独立安全コントローラーが近接時の応答を作動

人検知の結果は、通常の動作系とは独立した安全コントローラーへ渡される。このコントローラーは、人が安全でない距離に入ったことへの応答を監督し、必要な安全動作を直ちに作動させる。

機体側から人への情報伝達には、視覚と聴覚による合図を使う。合図はロボットが次に行う動作の意図を伝えるとともに、周囲の人へ注意を促し、人の検知から機体の応答、近くにいる人への通知までを一つの安全構成にする。

脚部の刷新で反復持ち上げを50ポンドへ拡大

近接作業向けの安全構成と並行して、脚部は反復する持ち上げ動作に耐える構造へ変更された。新しい脚部にはAgility Robotics独自のサイクロイド式アクチュエーターを使い、最大50ポンド(22.7kg)を繰り返し持ち上げられる仕様とした。可搬重量はDigit 4に比べて40%増えている。

最大到達高はDigit 4の5.5フィートから7.2フィート(2.2m)へ拡大した。工具側では、ISO規格の取付フランジを備えた交換式グリッパーを採用し、作業に合わせて先端工具を交換できる構成にした。

90分稼働と9分充電で稼働対充電比を5倍に

電池システムは、1回の稼働時間を90分、充電時間を9分とする。短い充電時間を稼働サイクルへ組み込むことで、充電のために停止する時間を相対的に縮める構成になっている。

稼働時間と充電時間の比率は10対1となり、Digit 4の2対1から5倍に上がった。脚部と工具の変更で扱える荷重と作業形態を広げながら、電池側では一つの作業サイクルに占める充電時間を減らしている。