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海上監視機Albatrosの初号2機を引き渡し、行動半径は現用機より10~30%拡大

この記事のポイント

  1. 実現したこと

    広域海上監視用の装備を備えた初号2機が海軍基地に入り、軍による運用評価を始められる段階に達した。

  2. 実現の仕組み

    X帯AESAレーダーと光学・赤外線センサーをミッションシステムで管理し、海上の戦術状況を処理する。

  3. 得られた結果

    行動半径は現用の海上監視機より10~30%大きいと公式に示された。

  4. 従来との違い

    民間機を基礎とする新型海上監視機が、飛行試験・認証から海軍での軍事実験へ移った。

海上を飛行する海上監視機の下に、レーダーと光学・赤外線センサーを表す光と検知範囲の弧が広がる編集イラスト
AI生成画像

現用の海上監視機より行動半径が10~30%大きいとされる新型機Albatrosの初号2機がフランス海軍へ引き渡された。飛行試験と認証を終えた機体は、初期運用能力に向けた軍事実験へ進んだ。

初号2機が軍事実験の段階へ

フランス装備総局(DGA)は、海上監視・介入機Falcon 2000 LXS Albatrosの初号2機を、2026年7月27日と31日にフランス海軍へ引き渡した。2機はLann-Bihoué海軍航空基地に入り、海軍航空隊の実用試験・受領センターが初期運用能力の獲得に向けた軍事実験を開始した。

Albatrosは2025年1月24日に初飛行し、その後はDGAの飛行試験部門も参加して飛行試験と認証を進めた。今回の引き渡しにより、開発側の試験・認証を経た機体を海軍側が実際の運用条件に沿って評価する段階へ移った。

民間機に海上監視センサーを統合

Albatrosは民間機Falcon 2000 LXSを基礎とし、海上監視・介入に必要なセンサーと、戦術状況を処理・活用するシステムを組み込む。既存の機体設計に任務用装備を統合することで、海上監視機としての構成を作っている。

主要センサーは、Thales製のX帯AESA海上監視レーダーSearchMasterと、Safran製の光学・赤外線センサーEuroFLIR 410である。Naval Groupが開発したミッションシステムが両センサーを管理し、レーダーと光学・赤外線系から得た情報を戦術状況の処理へつなぐ。

広い行動半径と救難装備を両立

DGAによると、Albatrosの行動半径は現用の海上監視機より10~30%大きい。基礎機であるFalcon 2000 LXSの航続力と速度を利用し、広い海域を監視して対象海域へ迅速に介入できるとしている。

通信・救難用装備として、SATCOM接続、捜索救難ビーコン検知器、救命いかだ投下装置、発煙マーカーを備える。機体は主に海上の監視・保護任務に用いられ、自然災害時には住民支援にも使用する計画である。

13機の現用機を12機で更新

AVSIMAR計画では、Albatrosを合計12機取得する。7機を2020年12月、残る5機を2025年9月に発注しており、退役が2025年に始まったFalcon 50 Mの8機とFalcon 200 Gardianの5機を置き換える。

3機目は2026年末に引き渡す予定で、その後の引き渡しは年2機のペースで続ける計画である。初号2機の軍事実験と並行して、12機体制への更新が順次進む。